極めて稀少かつ貴重な10代今泉今右衛門の花瓶を出品致します。10代は数百年に及ぶ今泉家の歴史の中でも最も苦労を重ねた今右衛門だったと言ってよいでしょう。鍋島藩窯では、一般市場には全く出さない献上品・贈答品・城内用品の磁器を制作させるため、藩主の命を受けた「陶器方役」として優れた陶工31人を選び造らせ、色絵付は今右衛門家が行いました。しかし、明治維新によって鍋島藩が廃藩となり、藩の保護がなくなってからは、上絵だけではなく、成形からの一貫した制作に乗り出さざるを得なくなりました。しかし、窯が良く焼けずに10代の頃は、大変な苦労だったようです。本作はその頃の作品です。当時は、明治新政府が会社の設立を奨励しており、今右衛門も窯焼数件を集めて「励工社」という会社を作りました。1848年今泉藤太 生まれる1873年10代今泉今右衛門襲名1927年歿10代の作品が市場に出るのは10年に一度あるかないかでしょう。現在の14代今右衛門も励工社の銘が入った作品は大変珍しく貴重であると自身のHPで語っています。寸法は高さ25cmです。金彩の擦れなどはありますが、ワレやヒビ、カケなどのない良い状態です。
商品の情報
カテゴリー | その他 > アンティーク/コレクション > 工芸品 |
商品の状態 | 目立った傷や汚れなし |